北海道・札幌発 だべさ通信 2


北海道・札幌発 だべさ通信 最終号 
<NO90


皆様こんにちは。
毎日暑い日が続いています。
お盆は、なにかと忙しい事が多いですけど、
どうか、お体には、お気をつけ下さいね。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・

■□ お盆をまえに


お墓の様子を見て来た旦那さんが、ちょっとしんみり言いました。
「あそこによ、黒いでっかい無縁仏の供養塔があるべさ」
あーあるある。それは、墓地から少し離れた所で、傍には大木も茂っていて、ややもすると存在すら気づかない謙虚な場所に建っています。

「そこにさ、随分年のとった爺さんが、一人で大声で何かを喋りながら、カマ持って草刈りしてたんだわ。自転車のカゴにはバケツやら雑巾やらが乗せてあったさ。でもってオレが傍を通ったら、いきなり声を小さくしたんだよ」
へー、あそこの草刈りは、お爺ちゃんがしなくっても、ちゃんと管理の人がやるだろうにね。

「それでさ、ウチの墓を見た帰り道にそこを通ったら、まだ、大きな声で、今度はお経を唱えながら掃除してんのさ。オレさあ、あの無縁仏の中に、爺さんの大事な誰かが入っているんじゃないべかって思ったよ。なんだかその姿に、心がグっときちゃってさ」
なるほど、もしかしたら、そこには爺ちゃんの愛した人が眠っているのかもしれない。それとも、無縁仏という無情さが、爺ちゃんの気持ちをふるい立たせたのかしら。

今の時代、子や孫たちが遠くで生きる糧を見つければ、お墓はいつ無縁仏になってもおかしくない。
そうなったら、私もそちらの仲間入りだね。
もしその時がきたら聞いてみよう。ねえねえお爺ちゃん。むかーし、ここを一生懸命掃除していたのは、ここに大切な人がいたからなのかい?
あら、そこにいらっしゃる可愛い女性は・・・・なーんだ、無縁じゃないしょやねー。
無縁仏の供養塔の下は、実はちっとも寂しくない世界への入り口なのかもしれないよ。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・

■□ こわあ〜い 授業


厚い雲が空を覆って、朝からシトシト雨の降る日は、とっておきの授業が始まる日。昭和40年頃の教室は、灯りがあっても薄暗いから。
「せんせー、 幽霊の話ししてよー!」してよしてよー。
「それじゃあ しちゃうかなー」
キャー!パチパチパチ・・・・

「このあいだタクシーの運転手さんに聞いた話しなんだけどな、それは今日みたいにうす暗くて、朝からシトシト雨が降る日だったんだと。なぜかその日は、不思議と橋の方へハンドルがスーっと向いた。橋にさしかかった時、前の方に坊やが三輪車をこいでいる姿が見えたんだと。おかしいな、こんな雨降りの日に坊やがひとりでいるなんて・・・・」
「せんせー!幽霊はいつ出るんですかー」
「せんせー!堀川君は、先生の話を最後まで聞いたらいいと思いまーす」
そーだそーだー


「それでなー、運転手さんが坊やをスーっと抜いたんだけど、その時、坊やはこちらの方を、悲しそうにジ〜っと見たんだと」
ピカ!ゴロゴロゴロ!雷が鳴りました。
キャ〜〜〜〜〜〜!!

「しばらくしてから、なーんか変な予感がするのでバックミラーを見たら、なんと、さっきの坊やが必死になって三輪車をこぎながら、こっちに迫ってくるじゃないか!うらめしそーな顔をして、どんどん、どんどん近づいてくる」
「キャ〜こわい〜〜〜!」

「雨はいっそう強くなって、外の様子がよくわからない、それでも運転手さんはスピードを上げた!でも、追いつかれる!そしてとうとう声がした、『よくも ぬいたな、 まつんだあ〜!!」
「ギャ〜〜〜〜〜!!」
「もうだめだ!そう思ったその時、やっと橋を渡り終えたんだと。こうして運転手さんは助かったんだってさ。それじゃあみんな、気をつけて帰るんだよ」
「ハーイ、せんせいさようなら、みなさんさようなら」
「おっかなかったねー。今晩、お便所行けないよー」
「おれなんか、オシッコちびるかと思ったべ」
「男の子の三輪車、流星号みたいに速かったな」
「バカ言え、あっちは幽霊だぞ、幽霊の方が速いに決まってるべや」
「そっか、そうだなー」

もう雨なんかとっくに上がっている事など、だあーれも気がつきませんでしたとさ。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・

■□ ヘソ曲がりなキューリでも、うまいべよ


「ほ
れ、採れたべよ」畑のキューリが食べごろになって、婆ちゃんがバケツの水でゴシゴシ洗ってくれました。
今年もまた、個性的なキューリだなや〜。
曲がってるのやら ぶっといのやら。ボツボツのキューリもあるね。

曲がってたって な〜んもだよ(どーってことないよ)。
適当な大きさに切ってサっと塩もみしてから、麺つゆで一晩寝漬ければ、あ〜ら簡単キューリのお漬物。
曲がったキューリでも、美味しけりゃいいよって言ったら、農家の人はもう少し楽になるんでないべかね。

ボツボツがいっぱいのキューリはトゲトゲがいっぱいって事で、虫達に『近寄るなよ!』って言っているわけですね。こういうのが美味しいんだわ。

八百屋さんも、トゲトゲキューリで売り上げアップ。
「ヘイ、そこの美人な奥さん」
「あら、私の事?」
「奥さんしかいないじゃないの。このトゲトゲいっぱいの、なんまら旨いキューリはどうだい?おっと、触れる時は気をつけて、美しいものにはトゲがあるんだ。奥さんにつく悪い虫は、おいらが寄せ付けないからよ」
「あら〜ん、私10本買っちゃうワ」
畑のキューリはこれから、どんどん実りそうです。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

■□ クルミとコクワも なったべさ



クルミの実がパンパンになりました。コクワもいっぱい実っています。 甘くなるにはもう少しだとは思ったんだけどね、一つつまんでかじってみました。

ガリッ うわ、固い。酸っぱいんだか苦いんだか・・とにかく、熟すには、もう少し時間がかかるもようです。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・

■□
 親孝行は生まれ変わる・・木古内の坊

北海道の南にある『木古内(きこない)』町には、親孝行の息子が富豪の家に生まれ変わったという話が残っています。


明治の始めに、小さな漁村で生まれた友吉は、大きな体はしていましたが、殆ど目が見えません。
それでも、目の不自由な父親と弟の為に、毎日“付け木”を函館や江差まで売りに行き、細々と生活を支えていました。“付け木”というのは、火打石で打った火を最初に付ける木の皮で、今で言うマッチみたいなものだそうです。
人々は、そんな親孝行な友吉を、いつしか「木古内の坊」と呼ぶうになりました。

大切な父親がなく亡くなってしばらくしたある日、友吉は「毎晩 おとう(父)があの世からやって来て、10月の1日に向かえに来るって言うんだよ」と言いました。そして本当に、明治39年10月1日、50才で静かに亡くなったのです。

それから数年後。大阪の大富豪、川又友右衛門の夢に神様が現れました。
神様・・・「男の子を授けてやるよ〜。でも、その子が世の為 人の為にお金使っても、怒っちゃダメだぞえ〜」
友右衛門・・・「はは〜、めっそうもございません。子供を授けて下さるなら、お金なんて、な〜んもでございまする」
友右衛門は、さっそく見た夢の話を女房にしましたところ、なんとびっくり、女房も同じ夢を見たというのです。
そして、お告げの通り男の子が生まれ、名前は偶然に『友吉』と名付けられました。

けれど、生まれつき赤ん坊は右手を握ったまま開きません。
不思議な老人がそれを聞いて、「それはきっと、『木古内の坊』に違いない。坊の墓の土を手にかけるのじゃ〜」と言いました。
友右衛門は、早速その墓を探しだし、土を右手に振りかけると、なななんと、赤ん坊の手が開いたではありませんか。
それからというもの、友吉は、ず〜っと幸せに暮らしましたとさ。


「木古内の坊」は実在の人物だそうです。
神様、今度私は、いったいどんな人に生まれ変わるのでしょう。
『ぽぷらよ〜、あんた、人間になるにはハードル高いかもよ〜。もっと精進せい〜』
はは〜〜



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・

 

■□ 婆ちゃん墓そうじ

 
婆ちゃんと、旦那さんと次男、4人でお墓の掃除に行きました。
お墓には、木のこっぱやらゴミやらがひっかかっています。
それと、大変だったのが、石にこびりついている鳥の糞です。(お食事中の方ごめんね)

婆ちゃんはここでもブツブツ独り言を言いながら、背中を丸くして雑巾がけをします。
「カラスめ、墓にク〜ソたれやがったな」ゴシゴシゴシ。
「な〜に食ってやがんだか、こびり付いて取れないったらありゃしねえ」ゴシゴシゴシ。カラスは遠くであっち向いてる。
「カラス取っ捕まえて吊るしとけばいいんだけんどもな」
婆ちゃんの現役時代、、畑にカラスの死骸を木に吊るす事で、他のカラスへの見せしめにして、畑に近寄らせないという生活の知恵がありました。

今度は草削りでガリガリガリ。
「あ〜こわいこわい(しんどい)、爺さんたら、なしてこったら でっかい墓こせ〜えたんだか(作ったんだか)ゆるくない(容易じゃない)べさ」ガリガリガリ。
掃除もだいたい終わる頃、一匹の虫が婆ちゃんの前にポタっと降りました。
バン!婆ちゃんの足は、多少曲がっているけど一撃です。はや!
「はあー終わった終わった。したら(そしたら)爺さん、また来るよ。よっこらしょ」
雑巾を杖に持ち替えて掃除終了です。

墓地の出口あたりまで来た時、斜めになってになってるお墓の前を通りました。
「なんだこの墓、かしがってるべや(傾いている)。おっかないおっかない」
倒れてきちゃ大変と、杖もつかずにササササって、そのお墓の前を早足歩き。
まだまだ大丈夫みたいだわ。
爺ちゃん、婆ちゃんをもう少し、この世で元気でいさせてね。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

■□ ローソクだーせー復活せー
 

『ローソクだーせー だーせーよー ・ 
だーさーないとかっちゃくゾ(ひっかくゾ) ・
おーまーけーにーくいつくぞ』は、七夕に子供達が歌う歌でした。
北海道の七夕は8月7日にする所が多くて、私も8月7日で育ちました。

夕方になるとみんなで集まってさ、カンカン(空き缶)で作ったカンテラやちょうちんを持って、家々の前でこの歌を大合唱するの。
大きい子も小さい子も、兄弟の子もいたわ。
そうすると、家の人が出て来て、ロウソクやらお菓子やらをくれるのです。
メロディーなんか、あってないようなもんさ。
だって、家の中まで聞こえるように歌わなきゃなんないっしょ。当時はピンポ〜ンなんてないんだもん。息を吸うたびに、肩が大きく上下するほど、思いっきりみんなで叫けぶのよ。
『出ーさーないとかっちゃくゾエ〜〜〜!!』

短冊は柳の木に飾ります。札幌には竹はないもんね。
いつの日からか、子供達はやってこなくなりました。
でも、もしかしたら外から歌が聞こえてくるかもしれないと、今でもこの日の夜は落ち着かない。
もし、聞こえてきたら、待ってましたとお菓子をあげたいね。

短冊に、願い事を書くとしたら、何て書く。
家族が幸せになりますように。
もうちょびっと、繁盛しますように。
スタイルがよくなって、老眼が治って、温泉にも行けて・・・・・
あらら、細長い短冊に、そんなにいっぱいは書かさるわけ(書く事ができるわけ)ないしょやね〜。
ここは一つ、『ローソク出せが復活しますように』と、しとこうか。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・
 
■□ サザンの夏よ永遠に

サザンの時代に終止符が打たれようとしていますね。
何年か前、旦那さんが夜中に見たというドラマの話を思い出しました。
うろ覚えだけどね、サザンの歌を聞くと思い出すの。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
『今だに母の死が受け入れられず、ただ毎日が過ぎていく由紀恵だった。
ある日、押し入れの奥の段ボール箱の中から、母の遺品らしい一冊のノートを見つける。それは母がまだ父と出会う前に書いた日記帳のようであった。
日記には、由紀恵の知らない男性との幸せな日々がつづられている。母はこの男性と愛し合っていたのだ。
そこには、今の自分となんら変わらない、若くて美しい母の姿が見える。

ページをめくるうちに、サザンのコンサートという文字を見つける。そうなんだ、サザンの歌は母の青春時代の歌でもあったのだ。
そして、最後のページ。
『もし、20年後にもサザンのコンサートが続いていたなら、その時、またここで会ってくれないか』と言われたと・・・・
日記は、そこで終わっていた。由紀恵はカレンダーを見た、まだ間に合う。母の日記のその日から、ちょうど20年目の夏がやってくるのだ。もう彼女に迷いはなかった。

コンサート会場は、若者や、両親と同年代らしき年齢のファンでごった返しているが、由紀恵の耳には、もはや時間を巻き戻している音にしか聞こえない。
日記に書かれていた待ち合わせの場所に立ってみた。とは言ってもその男性が来るわけはない。それぞれ別の生き方をしているはずだし、とっくに忘れているに決まってる。ただ、ここにいることで、母を感じたいだけだった。

その時、一人の男性の視線に気がついた。あっ・・・
男性は、父と同じくらいの年齢だろうか。
「あの・・・・人違いでした、失礼しました」
それは、確かに何かを問いかける視線のように思えたが、由紀恵には、ただ黙ってやり過ごすしか方法はなかった。
そして男性は、足早に人の波に消えていった。』・・・・・・・

=ここで、バックグラウンドにTUNAMI が流れる。=

見つめ合うと素直におしゃべりできない・・・・・・・
サザンの夏よ永遠に・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・

■□ 北海道は子供盆踊り

ねえねえ、『子供盆踊り』の踊り方ってどうだっけ。次男に聞いてみました。
「それはね、最初は123歩で両手をあちら、また123で今度はこっち」高3の次男は、なぜかしら盆踊りをよく覚えています。

北海道の盆踊りは、『子供盆踊り』から始まります。
ただ、メロディーはよく知っているのに、ちゃんとした歌詞が思い出せない。
『そろたそーろたよ なーんとか かんとーかー・・タリラ ターリーラリー ラーララララ〜』
「次は両手を揃えて後ろに2回、次は半円形を画いて、つま先をポン」
あ〜、だんだん蘇ってきましたよー。
チャチャンこチャン。

子供の時から洗脳のごとく何回も聞いているのに、踊りは思い出せても、歌えない。どうしてだべか・・・
頭の悪いのはわかっちゃいるけど、さらに原因が もうひとつ。
それは、何を言っているのか聞き取れないからであ〜〜る。
うちの町内会も、知り合いの町内会も、今だにカセットテープを使用しているそうだもの。
それを、終わっちゃーひっくり返し、終わっちゃーひっくり返し。テープが今だにスリ切れていないのが不思議だね。

『子供盆踊り』が終わると、子供達にお土産が配られます。子供の頃は。こーれが欲しくて、よくしゃがんで待ってたわ。盆踊りが続く毎日、通ってたもん。
その後の時間は、大人の盆踊りの時間ね。その時は『北海盆歌』とかが登場するの、ほら、ドリフターズが歌ってたっしょ。「あ〜、北海めいぶーつ、あーどーしたどした」ってやつ。あれはもともと、北海道の三笠が発祥なんだそうです。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

『子供盆踊り』の歌詞をさがしてみました。
昭和27年に、子供達の盆踊りの歌として登場したそうで、歌は歌えなくても、メロディはしっかり染み付いているのです。
さあそれでは昔の坊ちゃん、嬢ちゃん。みんなで輪になって踊りましょ。


そよろそよ風 牧場(まきば)に町に
吹けばちらちら 灯(ひ)がともる
赤くほんのり 灯がともる ほら灯がともる
シャンコシャンコシャンコ
シャシャンがシャン
手拍子そろえて シャシャンがシャン

笛も流れる 太鼓(たいこ)も響(ひび)く
風が流れる なか空に
手拍子(てびょうし)そろえて ほら回れ ほら回れ
シャンコシャンコシャンコ
シャシャンがシャン
手拍子そろえて シャシャンがシャ

そろた揃(そろ)ったよ どの子も揃った
そろて歌えば 月が出る
海の上から 月が出る 月が出る
シャンコシャンコシャンコ
シャシャンがシャン
手拍子そろえて シャシャンがシャン
 
 


 

<大切なお知らせ

長い間、ご覧頂いていた、だべさ通信メールマガジンは、今回の90号をもちまして終了する事に致しました。
3年10ヶ月の長きにわたりご覧頂き、誠に有り難うございました。
これからは、ブログ『だべさ通信2』 にて、お会い致したいと存じます。

ブログ『だべさ通信2』 は、ブログランキングにも参加しており、御陰さまで高順位に位置させていただいています。よろしかったらポチっとして頂けると嬉しいです。どうぞ宜しくお願いいたします。

本当に有り難うございました。


 

■ 北海道の本 おいしい北海道を釧路から ■北海道ネイチャーグラフィックマガジン
北海道のおみやげ ■旬の食材が産地直送で届く! ■北海道特産品サイト
■激安!北海道旅行 ■最大級の旅行サイト ●mail


「だべさ」とは「・・・だね」とか「・・でしょー」という意味で、北海道人が普通に使っている方言です。
「だべさのぽぷら」宛で御意見、ご感想をお待ちしております。
発行人 ぽぷら  popura@dq.sunnyday.jp
北海道札幌発・だべさ通信 (マガジンID:0000148015)

メールマガジン登録

メールアドレス:
メールマガジン解除
メールアドレス:

Powered by まぐまぐ