毎週月曜日発行第334号
まぐまぐID:0000081728
melma ID:m00063306
CONTENTS
●症例検討
●Dr.UGAの気になる文献
●Dr.HAGIの気になる文献
●Dr.Kの気になる文献
●Dr.TADOの気になる文献
●Dr.Kawanoの気になる文献
●Dr.Satoの気になる文献
●はみだし文献訳
●髄膜脳脊髄炎
●掲示板から
●Dr.Xのひとこと
■症例検討
皆さまのご意見又は症例をお待ちしております。診断、治療プロトコールなど、情報交換を行っていければと思っています。頂いたご意見は、まとめて次号からお送りしようと思っています。
●Dr.UGAの気になる文献
おやすみ
●Dr.HAGIの気になる文献
おやすみ
●腫瘍系文献
■化学療法剤の血管外漏出の治療に対しヒアルロニダーゼを使用した犬6例
Use of hyaluronidase for the treatment of extravasation of chemotherapeutic agents in six dogs
J Am Vet Med Assoc. November 2002;221(10):1437-40, 1419-20.
Enrico P Spugnini
6頭の犬は抗がん剤のIV投与中に血管周囲に漏出を起こした。漏出部位に300ユニットのヒアルロニダーゼを局所注射する治療を漏出後に開始した。組織内の毒作用の症状が十分解消するまで注射を毎週繰り返した。全ての犬は6週以内に回復し、漏出部位の残存線維症もほとんど最小限と考えられた。多くの化学療法剤は、化学療法のサイクル中に血管外漏出すると重度細胞傷害性反応を引き起こし、結果潰瘍を伴う組織壊死、続く数週間で皮膚の脱落を起こす。外科処置および皮膚移植は、治癒するのにしばしば必要となる。血管外漏出の続発症は、化学療法の中止あるいは動物の安楽死という結果になるかもしれない。ヒアルロニダーゼは、種々の化学療法剤の血管外漏出の副作用の安全な治療法と思われ、皮膚毒性の程度を軽くするのに効果的に使用できるかもしれない。(Sato訳)
●Dr.kawanoの気になる文献
■犬の壊死性髄膜脳炎におけるグリア繊維性酸性蛋白質(GFAP)と抗GFAP自己抗体
Glial fibrillary acidic protein (GFAP) and anti-GFAP autoantibody in canine necrotising meningoencephalitis.
Vet Rec. 2007 Aug 25;161(8):261-4.
Toda Y, Matsuki N, Shibuya M, Fujioka I, Tamahara S, Ono K.
犬の壊死性髄膜脳炎(NME)の臨床的マーカーを確立することと、その病因を解明するため、壊死性髄膜脳炎の32頭の犬と他の炎症性中枢神経系疾患の23頭の犬と種々の中枢神経系疾患の犬27頭と5頭のパグを含む25頭の健常犬において脳脊髄液(CSF)でグリア繊維性酸性蛋白質(GFAP)と抗GFAP自己抗体を測定した。壊死性髄膜脳炎の犬でより高濃度の抗GFAP自己抗体が検出された。
壊死性髄膜脳炎を診断するための抗GFAP自己抗体の診断的感受性と特異性はそれぞれ91%と73%だった。
壊死性髄膜脳炎の犬の数頭と健康なパグは、脳脊髄液中に高濃度のグリア繊維性酸性蛋白質(GFAP)が検出された。これはパグがアストロサイトの犬種特異的脆弱性をもっていることを示す。グリア繊維性酸性蛋白質の漏出と自己抗体の発生は壊死性髄膜脳炎の病因を理解するための手がかりとなるかもしれない。(Dr.Kawano訳)
●Dr.Satoの気になる文献
■ドライフードの比率より室内飼育および身体的不活動が猫II型真性糖尿病発症のリスクファクターである
Indoor confinement and physical inactivity rather than the proportion of dry food are risk factors in the development of feline type 2 diabetes mellitus
Vet J. October 2007;0(0):.
L I Slingerland, V V Fazilova, E A Plantinga, H S Kooistra, A C Beynen
馴化および都市化に伴い、猫は淡白豊富な獲物を食べるハンティング動物から炭水化物豊富な餌を食べるより座っていることの多い動物に変わってきている。ドライのキャットフードを多く摂取する、および身体活動の欠如が、猫II型真性糖尿病の発症に一役かっているかもしれないと仮説を立てた。真性糖尿病の猫96頭と、それに合った192頭のコントロール猫の今までの食餌、身体活動性に対する情報を遡及的に、電話による聞き取りで収集した。条件付ロジスティック回帰分析を聞き取りからの変動値と真性糖尿病発症との関連を調査するのに使用した。食餌中ドライフードのエネルギー比率は真性糖尿病発症に有意に関連していなかった(P=0.29)が、室内飼育(P=0.002)および低身体活動性(P=0.004)は有意に関連した。
結果から猫の食餌でドライフードの比率はII型真性糖尿病の発症の独立したリスクファクターではなく、身体不活動性および室内飼育がそうであるかもしれない。(Sato訳)
猫もなるべく運動するように遊んであげるのがいいですね。
●はみだし文献訳
■自発犬単球性エールリヒア症(Ehrlichia canis)の眼症状:90例の遡及研究
Ocular manifestations of natural canine monocytic ehrlichiosis (Ehrlichia canis): a retrospective study of 90 cases
Vet Ophthalmol. 2007 May-Jun;10(3):137-42.
Anastasia A Komnenou, Mathios E Mylonakis, Vassiliki Kouti, Lina Tendoma, Leonidas Leontides, Eugenia Skountzou, Angelos Dessiris, Alex F Koutinas, Ron Ofri
目的:Ehrlichia canisによる自発犬単球性エールリヒア症(CME)に関与する眼症状のスペクトラム、有病率、治療反応を調査する
方法:E. canis血清抗体に対する陽性反応と主に眼の問題を持つことで紹介されてきた犬90頭の医療記録を再調査した。すべての犬は経口ドキシサイクリンで治療した。79頭で、全身性コルチコステロイド及び/または抗炎症剤点眼、散瞳剤/毛様体筋麻痺薬、抗菌剤を組み合わせて投与した。
結果:犬の年齢範囲は0.5-15歳で55頭はオス、35頭はメスだった。合計19犬種が存在した。ほとんどの犬で、眼の異常は他のCME誘発臨床症状と組み合わせて見られた。90頭中30頭で目の症状が唯一の主訴だった。片側性(22/90、24.5%)と両側性(68/90、75.5%)ぶどう膜炎が一般的な眼症状で、前、後、汎ぶどう膜炎はそれぞれ58(64.5%)、8(8.9%)、24(26.6%)の犬に見られた。両側性は有意に片側性ぶどう膜炎よりも一般的で(P<0.0001)、前部は有意に後ぶどう膜炎(P<0.0001)または汎ぶどう膜炎(P<0.0001)よりも多く見られた。また、角膜潰瘍(12/90、13.3%)、壊死性強膜炎(10/90、11.1%)、涙産生低下(8/90、8.9%)、眼窩蜂巣炎(3/90、3.3%)が見られた。十分な追跡調査ができた45頭(50%)のうち、25(55.5%)、11(24.5%)、9(20%)頭は、それぞれ治療に完全、部分、不十分な反応を示した。眼症状の完全な解消を示した頭数は、部分(P<0.0001)または不十分(P<0.0001)な反応の頭数よりも有意に多かった。
結論:CMEはその疾患の蔓延地域に住む犬に起きた広範囲の眼症状の主要鑑別に考慮すべきである。両側性前ぶどう膜炎は最もよく見られる眼病変で、全身性及び局所治療に対し良好な結果が多くの罹患犬で期待されると思われる。(Sato訳)
●髄膜脳脊髄炎
■犬の肉芽腫性髄膜脳脊髄炎
Granulomatous Meningoencephalomyelitis in Dogs
Compend Contin Educ Pract Vet. November 2007;29(11):678-690. 65 Refs
P. Filippo Adamo, DVM, DECVN, William M. Adams, DVM, DACVR, Howard Steinberg, VMD, PhD, DACVP
肉芽腫性髄膜脳脊髄炎(GME)は犬の中枢神経系を侵す起源が不明な非化膿性炎症疾患である。GMEは脳および脊髄の実質および髄膜における単核細胞の大きな血管周囲カフを組織学的特徴とする。治療しないままだと通常死に到る。グルココルチコイドの免疫抑制量は、GMEの治療の主軸であるが、新しくより効果的な治療が最近提唱されている。この文献は、犬のGMEの病理、起源、臨床症状、治療反応および予後を概説する。(Sato訳)
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●Dr.Xの今週のひとこと
おやすみ
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