〜編集の現場から〜
2008.04.16 vol.160
現役編集者・ライターが現場の声を生かした、使える文章上達のコツを一問一答形式で出題します。 画像が表示されない場合
こんにちは、雷鳥社「文章上達のための練習問題〜編集の現場から〜」エディターのイタガキです。今週も文章書きのプロである現役の編集者・ライターが現場の声を生かした、“使える”文章上達のコツをお届けします。
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〜編集の現場から〜
文章上達のための
練習問題

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文章上達のための練習問題
意外に知らない文章ルールの基礎知識

ライターになるための練習問題100 新版 雷鳥社/1‚470円(税込み)
ライター指南本の新版。雑誌づくりの最前線で戦うプロ・ライターの100のテクニックがあなたの書く力を伸ばす!!

問題
■「同じフレーズの繰り返しは禁物!」
次の文章のA〜Eの部分はすべて「ビール」という言葉を使うことができます。で すが、1〜4の表現を使い、「ビール」を他の表現に置き換えた文章にしましょう。

数年前、仕事の成果がなかなか出せず苦しんでいた雷鳥さんを慰めてくれたのはAの存在だという。「なにはなくともBでしたね。上司に怒鳴ら れた日なんて、机を蹴りたいぐらい逆ギレしてたのに、馴染みの飲み屋で『C!』ってオーダーしただけで、気持ちが軽くなっていました。冷え たジョッキから、Dが口に入った瞬間なんて……、もうどうでも良くなって(笑)」彼の苦しい時代を支えたものはEである、そう断言しても、大袈裟ではないようだ。

1、いつもの 2、ビール 3、新鮮な泡 4、 コイツ

解答
A−2ビール 
B−4コイツ 
C−1いつもの 
D−3新鮮な泡 
E−2ビール
解説
問題の文章は「ビール」で全部すましてしまうこともできますが、ひとつの文章内で、同じ単語や表現が繰り返されると、読者にウンザ リされてしまいます。同様に「この映画は、高い評価を得た映画である」は、「この映画は、高い評価を得た作品である」と書き換えるのは初歩です。

ライターなら、言葉を使うプロとして、置き換えられる最適な表現を選びましょう。その 置き換えにより、訴えたいポイントを強く印象付けることも可能なのです。

〜編集の現場から〜
有名な、言葉の重複の間違いとして、「頭痛が 痛い」というものがある。このような、意味の重複による間違いにはくれぐれも注意したい。「一番最初に〜」などつい書いてしまいそうな間違い。


編集の現場から
あなたも作りたくなる、リトルプレスの楽しさVOL.3
以前Vol128号にてご紹介させていただいたリトルプレ ス『Bon Appetit』。丁寧に作られているそのリトルプレスのすっかりファンになってしまった編集部一同。どうやってこのリトルプレスができたんだろう? そんな疑問から編集担当の五十嵐さん、ライターの長井さんのおふたりにインタビューを させていただきました。はじめたきっかけ、続けられている理由など、全3回でお聞きしてまいります。今週は、『Bon Appetit』の種となる、おふたりの出会いの頃のお話です。
Profile
Bon Appetit編集部

Bon Appetit
編集部
五十嵐知美さん


Bon Appetit
編集部
長井史枝さん


フランス文化の
自主研究から始まった
リトルプレス作り

――おふたりの出会いのきっかけは何ですか?

長井さん(以下敬称略):当時、私たちは2人とも雑貨の 専門学校へ通っていたのですが、そこで出会ったのがきっかけです。

――では、そんなおふたりがリトルプレスを作るきかっけとなったのはどのようなことからでしょうか?

五十嵐さん(以下敬称略):フランス好きということから盛り上がって自主的に立ち上げた研究会、「フランス文化研究会」で作った 小冊子が一番はじめですね。

――フランス文化研究会とはどのような研究会ですか? そしてどんな小冊子だったのですか?

五十嵐:フランスの文化を研究していたのですが、長井以外のほかのメンバーも引っ張りこん で(笑)4人で活動していました。そして、どうせならその研究成果を発表しようということになり、イラスト付きで小冊子にまとめたんです。最初はカラーコピーで作ったものなのですが、専門学校内で研究発表をする時に、お菓子を添えてみんなに 配りました。

――すごくかわいらしくて、すでにリトルプレスの体裁になっているんですが、どうして研究発表をこういう形にまとめようと?

五十嵐:昔からすごく本や雑誌が好きで、ヘタでもいいから本の形にまとめて、 みんなに読んでもらいたい、そして何でもいいから感想を聞きたいと思っていたからです。たぶん、いずれ書店に並ぶものが作りたいという気持ちがあったんだと思います。私の中では1冊目を作った時から、2冊目のことも心のどこかにありまし たね。

――2冊目はいつ作られたんですか?

五十嵐:専門学校にいた頃です。クリスマスにOB会があるというので、それにあわせて、小冊子を作って配ることにしました。

長井:私は、誘われるまま「や ろう、やろう」と、最初はそんな調子で。書くことは嫌いではなかったのですが、当時はライターという認識は全くありませんでした。


ゼロからのスタート。
ふたりでいるから
乗り越えられた

―みなさんの評判はいかがでしたか?

五十嵐:みんな、喜んでくれましたよ。
長井:先生だけが辛口でしたけど(笑)。もっと、写真を取り入れて見やすくとアドバイスを頂きま した。この少し後に先生から、私はライターに、五十嵐は編集で食べていきなさい!と言われて……。もともと雑貨屋さんになりたかったんですけどね(笑)。

――2冊目を作るということは、小冊子作りはスムーズに行っていたのですか?

五十嵐:私たちは本作りのノウハウも何にも知らなかった ので、はじめは、原稿も計算ソフトのエクセルで作っていました(笑)。今となっては、イラストレーターやクオークというソフトを使ってデザインやレイアウトを作成することは分かりますが、もう、びっくりですよね。

2号目からは、印 刷屋さんに印刷をお願いしたんですが、きっと印刷屋さんも驚いただろうと思います。私たちの入稿データをもらって、あまりの分からなさを見かねたのか、いろいろ親切に教えてくださいました(笑)。

――印刷をお願いするときには、紙 などもどんなものがいいかを指定しないといけないと思うのですが、それはいかがでしたか?

長井:もちろん紙の買い方も分からなくて。ふたりでおそるおそる紙問屋さんをのぞいて、いろんな紙を指で触りながら「紙ってキロ売り してるのかなぁ」「どうやって買うんだろうね」ってお店の中でヒソヒソ話したり。全然わかっていませんでした。

ですから、紙の相場すらも知らないので、高いのか安いのかも判断できないんですよね。ただいいなぁと思った紙を選んで印刷を お願いしました。後で「こんなに上質な紙で本を作っている人なんていないよ」といろんな人にあきれられました(笑)。

――作業などは、大変ではありませんでしたか?

長井:ゼロからの出発でしたので、大変でした。 でも、環境って大きいですね。大変なときでもお互いがいたからこそ、じゃあ、やれるだけやってみようよと、そんな気持ちになれたんです。

コンセプトがないと
いいものは作れない
迷っていた暗黒時代

――フランス文化の研究から始まった『Bon Appetit』も、3冊目からは、個人でお店を開いている方を取り上げるなど、現在発行されているボナ・ペティの内容に近づいていますね。

長井:3 冊目は、100円ですが、初めて一般にも売り出しはじめました。それまでのフランス文化の研究発表から離れ、取り上げる内容について深く考えはじめた号でもあります。

でも、3号目では、まだ自分たちの中で明確なコンセプトが固まって いたわけではありませんでしたね。この後ぐらいだったかな・・・、私たちに『暗黒時代』(笑)と呼べるような危機が訪れたのは。2冊目までは、「わーできた! わーうれしい!」と無邪気に喜んでいるだけでよかったんですが、3冊目のできあがりを 見た時、自分たちのダメさ加減が見えてしまったんです。

五十嵐:きっとこの時点では、私たちがこのリトルプレスで何をやりたいのか、ぼんやりと しかわかっていなかったと思います。コンセプトが大事だと散々思っていたはずなのに、基準の設け方が甘かったんですよね。この号から売りはじめたので、「売 る」ことを意識したこともきっとあると思います。一般の読者の方にお金を払って買っていただき、読んでもらうとなると、自分たちの中でも厳しいチェックが入ってしまうようになったのかもしれません。

長井:もし、やめているとし たら、きっとこの時期だったと思います。

次週につづく
『Bon Appetit』3号 

最新刊/550円

■特集は・・・
「花咲く出会いを見つけた人の話」です。



■ご購入はHPか、お取り扱い店にて。

※詳しくはHPをご覧下さい

















上段左から、『Bon Appetit』研究発表小冊子1号と2号、『Bon Appetit』3号目。下段左からリニューアル版1号目(創刊号)、2号目


























取材のための七つ道具。カメラ、テープレコーダー、ノートなど

雷鳥社 文章・編集の本



編集の学校のスタッフ・花巻が行く!!
Profile
編集の学校 スタッフ 花巻あゆこ
1978年神奈川県横浜市生まれ 27歳 
帰国子女が多い四年制大学を卒業。英語は得意。小学生の頃から、文章がヘタであることに コンプレックスを感じている。この春に大学時代の友人と二人暮らしをはじめた。

開講迫る!! 「編集の学校/文章の学校」の講座
今週は、ひとやすみさせていただき、ハナマキの大事なお役目を果たしたいと思います。

開講が迫った「編集の学校/文 章の学校」の講座のご案内です。当校では、本や雑誌を作りたい、文章を書きたいという方に向けて様々なコースを設定しています。

4月は、6ヶ月で基礎を学ぶ初心者対象の下記の講座が開講、この機会に「文章で伝える、表現する」ことを 始めてみませんか?


「編集者・ライター養成基礎コース」 
全4クラス 各定員20名 


編集者、ライターになりたい方向けの講 座です。「雑誌の記事はどう書くのか」「取材のダンドリ術」「インタビュー記事講評」「書籍の企画と構成」「雑誌の企画と構成」「ロケ取材」「スタジオ撮影実習」など、方法論を知る講義と文章や企画を作る実習との両輪で、カリキュラムを 構成しています。本や雑誌を作る上で必要な基礎知識や技術を半年間でマスターします。

■日曜昼クラス 
2008年4月20日(日)開講 
毎週日曜 11:30〜13:30 祝祭日除 全20回 6ヶ月
定員20名

■火曜 夜クラス 
2008年4月22日(火)開講 
毎週火曜 19:00〜21:00 祝祭日除 全20回 6ヶ月
定員20名

■金曜昼クラス 
2008年 4月25日(金)開講 
毎週日曜 13:00〜15:00 祝祭日除 全20回 6ヶ月
定員20名


「評論・ノンフィクションを書く」

「ライターになるための『思考法』講座」「現在を読む『書評』のあり方」「エッセイ」「インタビューのノ ウハウを知る」「長文原稿の構成法」など、文章を書く上での「モノの考え方、見方」」を学んだ上で、様々な文章にチャレンジしていただきます。また、受 講生一人ひとりが、一番書きたいことをテーマに文章を書いていきます。書きたいテーマがある方や将来著書を出したい方、また文章を書くことを通して、思考力をつけたい方にお勧めです。

■土曜クラス 
2008年4月19日(土)開 講
隔週土曜 16:00〜18:00 祝祭日除 全10回 6ヶ月
定員20名

問い合わせ、説明会・受講申し込みはこちらから
http://www.editorschool.jp/



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写真の学校|東京写真学園
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編 集 後 記
先週、ある駆け出しのライターさんとお話する機会がありました。その方もリトルプレスを作りたいと瞳を輝かせながら話をされていました。話をしながら思ったことは、Bon Appetit編集部のお ふたりがおっしゃっていたように、「リトルプレスで何をやりたいのか」そのコンセプトが大事だなぁということでした。それによって本の内容も作り方も変わってきますよね。リトルプレスを作りたいと思っていらっしゃるみなさん、Bon Appetit編 集部のおふたりのインタビューはとても参考になると思いますので、ぜひチェックしてくださいね。取材方法など、より実践的で具体的なことにチャレンジしたい方は、編集の学校へぜひ!!
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