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Bon Appetit 編集部 五十嵐知美さん |
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Bon Appetit 編集部 長井史枝さん |
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フランス文化の 自主研究から始まった リトルプレス作り
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――おふたりの出会いのきっかけは何ですか?
長井さん(以下敬称略):当時、私たちは2人とも雑貨の
専門学校へ通っていたのですが、そこで出会ったのがきっかけです。
――では、そんなおふたりがリトルプレスを作るきかっけとなったのはどのようなことからでしょうか?
五十嵐さん(以下敬称略):フランス好きということから盛り上がって自主的に立ち上げた研究会、「フランス文化研究会」で作った
小冊子が一番はじめですね。
――フランス文化研究会とはどのような研究会ですか? そしてどんな小冊子だったのですか?
五十嵐:フランスの文化を研究していたのですが、長井以外のほかのメンバーも引っ張りこん
で(笑)4人で活動していました。そして、どうせならその研究成果を発表しようということになり、イラスト付きで小冊子にまとめたんです。最初はカラーコピーで作ったものなのですが、専門学校内で研究発表をする時に、お菓子を添えてみんなに
配りました。
――すごくかわいらしくて、すでにリトルプレスの体裁になっているんですが、どうして研究発表をこういう形にまとめようと?
五十嵐:昔からすごく本や雑誌が好きで、ヘタでもいいから本の形にまとめて、
みんなに読んでもらいたい、そして何でもいいから感想を聞きたいと思っていたからです。たぶん、いずれ書店に並ぶものが作りたいという気持ちがあったんだと思います。私の中では1冊目を作った時から、2冊目のことも心のどこかにありまし
たね。
――2冊目はいつ作られたんですか?
五十嵐:専門学校にいた頃です。クリスマスにOB会があるというので、それにあわせて、小冊子を作って配ることにしました。
長井:私は、誘われるまま「や
ろう、やろう」と、最初はそんな調子で。書くことは嫌いではなかったのですが、当時はライターという認識は全くありませんでした。
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ゼロからのスタート。 ふたりでいるから 乗り越えられた
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―みなさんの評判はいかがでしたか?
五十嵐:みんな、喜んでくれましたよ。 長井:先生だけが辛口でしたけど(笑)。もっと、写真を取り入れて見やすくとアドバイスを頂きま
した。この少し後に先生から、私はライターに、五十嵐は編集で食べていきなさい!と言われて……。もともと雑貨屋さんになりたかったんですけどね(笑)。
――2冊目を作るということは、小冊子作りはスムーズに行っていたのですか?
五十嵐:私たちは本作りのノウハウも何にも知らなかった
ので、はじめは、原稿も計算ソフトのエクセルで作っていました(笑)。今となっては、イラストレーターやクオークというソフトを使ってデザインやレイアウトを作成することは分かりますが、もう、びっくりですよね。
2号目からは、印
刷屋さんに印刷をお願いしたんですが、きっと印刷屋さんも驚いただろうと思います。私たちの入稿データをもらって、あまりの分からなさを見かねたのか、いろいろ親切に教えてくださいました(笑)。
――印刷をお願いするときには、紙
などもどんなものがいいかを指定しないといけないと思うのですが、それはいかがでしたか?
長井:もちろん紙の買い方も分からなくて。ふたりでおそるおそる紙問屋さんをのぞいて、いろんな紙を指で触りながら「紙ってキロ売り
してるのかなぁ」「どうやって買うんだろうね」ってお店の中でヒソヒソ話したり。全然わかっていませんでした。
ですから、紙の相場すらも知らないので、高いのか安いのかも判断できないんですよね。ただいいなぁと思った紙を選んで印刷を
お願いしました。後で「こんなに上質な紙で本を作っている人なんていないよ」といろんな人にあきれられました(笑)。
――作業などは、大変ではありませんでしたか?
長井:ゼロからの出発でしたので、大変でした。
でも、環境って大きいですね。大変なときでもお互いがいたからこそ、じゃあ、やれるだけやってみようよと、そんな気持ちになれたんです。
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コンセプトがないと いいものは作れない 迷っていた暗黒時代
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――フランス文化の研究から始まった『Bon Appetit』も、3冊目からは、個人でお店を開いている方を取り上げるなど、現在発行されているボナ・ペティの内容に近づいていますね。
長井:3
冊目は、100円ですが、初めて一般にも売り出しはじめました。それまでのフランス文化の研究発表から離れ、取り上げる内容について深く考えはじめた号でもあります。
でも、3号目では、まだ自分たちの中で明確なコンセプトが固まって
いたわけではありませんでしたね。この後ぐらいだったかな・・・、私たちに『暗黒時代』(笑)と呼べるような危機が訪れたのは。2冊目までは、「わーできた! わーうれしい!」と無邪気に喜んでいるだけでよかったんですが、3冊目のできあがりを
見た時、自分たちのダメさ加減が見えてしまったんです。
五十嵐:きっとこの時点では、私たちがこのリトルプレスで何をやりたいのか、ぼんやりと
しかわかっていなかったと思います。コンセプトが大事だと散々思っていたはずなのに、基準の設け方が甘かったんですよね。この号から売りはじめたので、「売
る」ことを意識したこともきっとあると思います。一般の読者の方にお金を払って買っていただき、読んでもらうとなると、自分たちの中でも厳しいチェックが入ってしまうようになったのかもしれません。
長井:もし、やめているとし
たら、きっとこの時期だったと思います。
次週につづく |
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上段左から、『Bon Appetit』研究発表小冊子1号と2号、『Bon Appetit』3号目。下段左からリニューアル版1号目(創刊号)、2号目
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| 取材のための七つ道具。カメラ、テープレコーダー、ノートなど
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