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2008年1月23日 No274
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01【理科】 子どもが観察・実験方法を具現化し,見通しをもつ場面を仕組む!  「ソケットなし豆電球に明かりをつけよう!」
 第3学年 単元名「クリスマスツリーがつなぐ○○○のわ!」
 山根雅章@山口大学教育学部附属光小学校 
01.【理科】
◆子どもが観察・実験方法を具現化し,見通しをもつ場面を仕組む!
  「ソケットなし豆電球に明かりをつけよう!」
   〜第3学年 単元名「クリスマスツリーがつなぐ○○○のわ!」〜
  山根雅章@山口大学教育学部附属光小学校  
 
1 はじめに                2 単元計画
              
 本単元は,豆電球1個と乾電池1個を導線でつなぐことを通して,電気を通すつなぎ方や電気を通す物を調べ,電気の回路についての考えをもつようにすることをねらいます。
 子どもにとって,各自が実験を行いながら豆電球に明かりをつける活動は,大変魅力的です。しかし,その一方では,活動の見通しをもたず,実験に終始してしまうことも懸念されます。そこで,自分の予想を図や表に整理して,互いの予想の根拠を吟味し合った後で,実験を行うようにします。そうすることで,実験結果に対する見通しや期待感をもつことができます。
 本時では,豆電球に明かりがつくつなぎ方や電気を通す物について学習した後で,ソケットなし豆電球に明かりをつけるつなぎ方について考える学習を仕組みます。子どもは,豆電球やソケットの中も,電気の流れる道がつながっていることに気づき,回路についての見方・考え方や電気を通す物に対する物質感を深めていきます。




3 本時の主眼ー第二次・5時分ー
 電気の通り道,豆電球やソケットのつくりを根拠にして話し合うことを通して,ソケットなし豆電球に明かりをつける導線のつなぎ方についての見通しをもつことができる。

4 授業の実際
(1)学習の足場づくり
テキスト ボックス:  ○電気が流れる1つの輪ができていること
 ・乾電池の+極と−極につなぐ
 ・乾電池の向きや導線の形は関係ない
 ・導線の金属のところをつなぐ
 ○金属を挟んでも明かりはつく
 ・色が塗ってあると電気を通さない
  子どもは,新しい自然事象と出会った時に,自分の先行経験と関連づけてその事象を解釈しようとします。これまでの学びは,子どもにとって大きな先行経験の一つであり,自分の考えの科学的な根拠となります。ここでは,「乾電池とソケット付き豆電球をどのようにつなぐと豆電球に明かりをつけることができたか」と問い,これまでの学習内容をおさえて,本時の学習の足場を築きました。

(2)本時の学習課題への誘い
  くだ電球と乾電池を2本の導線でつないで明かりをつけてみて,豆電球もソケットなしで明かりをつけることができるであろうという見通しをもたせました。

(3)「クリティカル・タイム」へ 

※クリティカル・タイムとは,子どもが自他の考えを批判的な思考で吟味していく場のこと

  「豆電球のどの部分に導線をつなぐと明かりをつけることができるか」と発問して,自分の予想するつなぎ方と根拠を「ちょうさカード」に記述させ,子どもが予想したつなぎ方を次の6つに分類しました。そして,自分が最初に予想したつなぎ方に○をつけさせることで,自分の仮の立ち位置を明確にさせてから,根拠について話し合いました。

 次に,「自分が予想したつなぎ方の理由は何か」と発問をして,予想の根拠を話し合い,自分の立ち位置を明確にさせていきました。
 以下では,豆電球の構造に着目した俊と,豆電球の材質に着目した綾の追究の様子を紹介します。

俊 ぼくは,1番だけ明かりがつくと思う。わけは,ソケットの導線が下から出ているから。

C ぼくも,1番だと思います。ソケットの導線と似ているし,輪になっているから。

C ぼくも,1番だと思います。豆電球を外した時,その真ん中に金属があったから。

諒 ぼくは5番だけど,ソケットをよく見ると,赤の導線は下,緑の導線は横につながっているし,中を覗くと,真ん中だけ鉄のようで,周りと分けているように見えるから。

綾 私は,どのつなぎ方も明かりがつくと思うよ。豆電球のどこも金属みたいだから。
C 私は,黒いところはすべすべしているので,金属じゃないと思うよ。

C ぼくは,空き缶みたいに金属に何か黒いものが塗ってあるように見えるから,電気を通さないと思う。

 俊は,自分の最初の予想を変えないで,1番だけに○をつけました。しかし,俊は,諒のソケットの構造に着目した根拠と出会い,豆電球の構造に着目して回路と関連づけることで,実験の結果に対する具体的な見通しをもつことができました。
 綾は,みんなの発言を聞いて,黒い部分は電気を通さないだろうと考え直しました。最終の予想では,2番,4番,6番を○から△に修正しました。
 綾は,豆電球の材質に着目して,回路の考え方と関連づけることで,実験の結果に対する具体的な見通しをもつことができました。

(4)実験による予想の確かめ
  実験をして豆電球に明かりがつくつなぎ方を確かめました。

(5)最終予想と実験結果の比較による学習の振り返り
俊の学習カードより
綾の学習カードより
             
 次時に俊は,分解した豆電球の中を観察しました。そして,豆電球の中の導線が,右のようにつながっている様子を確認した俊は,5番のつなぎ方のみで明かりがつくことに納得することができました。
  綾は,黒い部分が,電気を通すかどうかを調べて黒い部分が電気を通さないことを確認しました。その後で,分解した豆電球の中の導線のつながり方を観察して,5番のつなぎ方だけ電気が流れる輪ができること確認しました。

5 おわりに
  本単元では,一人ひとりの子どもに自分の予想をもたせてから実験を行うようにしました。その結果,子どもは,自他の予想の根拠を吟味し合う中で,自分の考えに修正を加えながら,実験の具体的な見通しをもち,結果に対する期待感を膨らませて実験を行うことができました。
  
 
    
 

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