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2008年1月3日 No271
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01【図工】 ◆みんなで楽しめてドキドキするようなコリントゲームをつくろう  
  高木秀樹@山口大学教育学部附属山口小学校 
01.【図工】◆「みんなで楽しめてドキドキするようなコリントゲームをつくろう」     〜子供たちが納得できるコリントゲームづくりにするための支援〜
       高木秀樹@山口大学教育学部附属山口小学校  

1 はじめに
 子供たちが、学び合いの中で製作上の問題についての解決方法や製作を工夫する方法を見出し、「こんな作品にしていきたい」という思いを実現していけるようにするには、どんな支援をすればよいのでしょうか。
 子供たちが納得できるコリントゲームにしていくための支援を、実践事例をもとにご紹介したいと思います。(第4学年:14時間)

2 本製作に入るまでの支援
1) 教材に含まれている学習内容にかかわる部分に触れることのできる導入
  を行う
2) 試しの製作を行い、つくり方の見通しをもつことができるようにする
3) 試しの製作からの気付きをもとにした製作のめあてをもつことができる
  ようにする


 導入では、子供たちが仲間と得点を競って遊べる面白さや障害物の配置によってビー玉の転がり方を工夫できる面白さを感じ取ることができるように、得点や障害物などの配置を変えた4種類のコリントゲームをグループでやってみる機会をもつようにしました。(1の支援)

 そのことから、つくってみたいという気持ちが高まるとともに、つくり方についての疑問が生まれてきました。そこで、必要な材料や「コリントゲームのつくり方」という自作の手引きを用意してグループで試しの製作を行いました。(2の支援)

 試しの製作の感想からは、釘打ちの難しさとともに部品や釘の打ち方を工夫して面白くしたいという意見が出てきました。そこで、どんなコリントゲームにしたいかを子供たちに聞いてみると、「ドキドキワクワクするものにしたい」という意見が出てきました。その意味をたずねると、「みんなが楽しんでくれて、どっちに入るか分からないこと」ということでした。意見を類別していく中で、「一緒に遊ぶ人が楽しめるものにしたい」ことや、「部品や釘の打ち方を工夫してドキドキするものにしたい」ことなどの共通する部分が明らかになり、「みんなで楽しめてドキドキするようなコリントゲームをつくろう」という製作のめあてを決めることができました。(3の支援)

3 本製作の中での支援
4) 自分の製作を振り返る機会をもつ
5) 製作上の問題意識をもった子供の思いを引き出すようにする
6) 子供たちの出した解決方法を分かりやすくする
7) 解決方法を実際に試してみる機会を設ける

 本製作では、子供たちはアイデアスケッチを描き、自分のつくりたいコリントゲームをつくっていきました。しかし、盤上の回転する羽や得点の部分を配置したところで、その後、釘をどこに打ったらよいか考え込む子供の姿が多く見られるようになりました。そこで、製作途中の自分の作品を使って転がり方を試して、気付きを書く機会を設けました。(4の支援)

 記述を座席表にまとめ、子供たちの現時点での工夫点や問題意識を把握するようにし、そこでの見取りをもとに、製作上の問題意識をもった子供の悩みを取り上げ、その子供の思いを引き出すようにしました。(5の支援)

 解決方法として、まず、釘やゴムを使って跳ね返りをつくることやビー玉の通り道に釘を打ち下に落ちるようにしたらよいという考え、得点と得点の上の中間に釘で分かれ道をつくったらよいという考えが出されました。これらは、釘などの材料の使い方についての意見であることが分かります。また、釘を少しずらして打った方がよいという考えや釘の頭にペンで色をつけたらきれいに仕上げられるという考えが出されました。悩みをもつ子供の思いを生かしながら、美しく仕上げることについての意見を出す子供もいました。子供たちが解決方法を語る際には、拡大図を指し示しながら、そのよさを説明できるようにしました。(6の支援)

 釘を打つ場所についての意見では、考えのくい違いが見られるようになり、拡大図を用いた説明を聞くだけでは分かりにくくなってきました。そこで、悩みをもつ子供のコリントゲームの盤と同じ部品の配置のコリントゲームを用意しておき、問題の解決方法をグループで試しながら考えることができるようにしました。(7の支援)

 子供たちは、跳ね返りや分かれ道をどこにつくれば全ての得点に入るようになるかを相談しながら試していました。話し合いの中ではっきりしなかったことや図で見るだけでは理解しにくかったことも、実際にビー玉を転がしてみることで、その効果を確かめることができました。

 振り返りの記述からは、悩みをもつ子供の問題についての解決方法を考えることを通して、今まで気付かなかった製作の工夫に目を向けられるようになったり、製作をよりよくしていくための見通しをもつことができるようになったりした意識を読み取ることができました。

4 子供たちの作品と工夫点
 子供たちが問題意識をもった子供の悩みを解決する中で出てきた製作の工夫
を取り入れていくことによって、次のような作品が生み出されてきました。
どこに入るか分からないようにして美しく仕上げています。 アイスクリーム工場から出てきて得点するようにしています。 回転羽を使ってどちらに行くか分からないようにしています。
流れ星をイメージして星(ビー玉)が旅をします。 ビー玉の通り道を釘でつくって海水の流れを表しています アウトにならないかドキドキするように釘を打っています。
100点とゲームオーバーが紙一重、ドキドキするような絵です。 得点と得点の間の上に釘で分かれ道をつくっています。 中央に釘と回転羽を配置しているので、そこをねらって打ってしまいます。

5 おわりに
 この授業の様子は山口大学教育学部附属山口小学校ホームページでも動画で紹介しています。
 今後も子供の思いや言葉を大切にした図画工作科の授業をめざして取り組みを進めていきたいと思います。みなさまからのご意見をいただければ幸いです。
takaki.h@yamaguchi-u.ac.jp
 
    
   教育ウインターセミナー2008のご案内
          
〜野口芳宏先生&陰山英男先生から学ぶ「真の学力」をつける授業〜

日時 2008年1月12日(土) 9:45〜16:45

◇主催 日本教育再興連盟教員事務局東京本部

会場 江戸川区総合文化センター
    http://edogawa-bunkacenter.jp/access/index.html

講師
 野口芳宏先生(日本教育技術学会名誉会長、日本言語技術教育学
        会副会長、鍛える国語教室研究会主宰)
 陰山英男先生(立命館大学教育開発支援センター教授、立命館小
        学校副校長、文部科学省中央教育審議会委員)

参加費 5000円(懇親会は別途)

詳細 http://edublog.jp/jd-n/archive/86

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